あっかんべぇー。なんのことかわかりますか?
多肉植物のアガベという名前を聞き取れず、「あかべぇ?」「あかべ?」「あっかんべぇ?」と連想しますよね。そんなアガベは多肉植物の名前ではなく、同じような多肉植物をまとめてグループの名前です。
多肉植物ではこのグループを「属(ぞく)」と言います。ということで、アガベ属としてまとめていきます。
アガベの由来
アガベの別名は「リュウゼツラン(竜舌蘭)」です。リョウゼツランはニックネームでして、その学名が「Agave」です。
アガベの語源を調べてみますと、
ギリシア語の「Agaue」です。その意味は「立派で値打のあるという高貴」です。となると、アガベ属は高貴なのか?と思いますよね。このことも説明していきます。
アガベ属はなぜ高貴なのか?
多肉植物のアガベ属の特徴はゆっくりと生長することです。時間が止まってしまったのかと思うほど、スローペースです。観察しても大きくなることがわからないのです。
アガベ属の多肉植物のサイズは小さいです。生長に時間がかかるので、大きくなる前に枯れてしまうこともあるのかもしれませんね。生長が遅いから小さな多肉植物がセオリーです。
ところが、枯れずゆっくりと成長して、大きさが数メートルに達することがあります。アガベ属の多肉植物は小さいと思われがちですが、超大型のものがあります。ゆっくりと生長していく生命力とは素晴らしいです。
多肉植物のアガベ属の花を見たことがありますか?もし、この花を見たことがあれば、とてもラッキーで幸せなことです。なんと、アガベ属の品種が花を咲かせるのは100年に1度だけです。といわれているほど、珍しい現象なのです。
死ぬまでにアガベ属の開花に遭遇したら、それはとても貴重な経験です。これらの性質があることから、アガベ属の語源が高貴となっているのでしょう。
多肉植物のアガベ属の花とは?
100年に1度だけの開花するアガベ属といわれるほど珍しくラッキーなことです。ですが、同時に悲しいお知らせがあります。
花が咲くと枯れます。
多肉植物のアガベ属は開花後すると株が枯れます。自らの命と引き換えに子孫を残しています。
一回結実性
難しい植物用語では “一回結実性(いっかいけつじつせい)”といいます。花が咲くと死んでしまう…切ないですね。
子孫の種を多く残すアガベ属の知恵
花が咲くと株が枯れて多肉植物のアガベ属。そのため、多くの子孫(種)を残すため、花の咲き方にたくさんの知恵が垣間見られます。
次の通りです。
- 受粉を手伝ってくれる鳥や虫が花を見つけやすいように花芽を長く伸ばす。(花芽は数メートルにもなります)
- 花の色は虫が一番寄ってくる黄色
- 花の数が数十個
アガベ属を室内で育てるときの注意事項
多肉植物のアガベ属は花芽が長く伸びます。その伸びる力が強力で、室内の天井を突き破るとさえ言われています。その力は危険です。
多肉植物のアガベ属の花が咲いた貴重なことで喜びます。せっかくですが、アガベ属の多肉植物を天井や壁を突き破らない場所へ動かします。
増やし方
多肉植物のアガベ属は「株分け」です。
1つしかない株をわけることができません。株から子株が出るのを待ってから分けます。ですが、アガベ属は生長がゆっくりです。子株が出にくいので、増やすことが難しいです。
ということで、アガベ属を育てる楽しみには子株を待つこともありますね。
インテリア用のアガベ属?食用のアガベ属?
高貴なアガベ属といいます。が、苗の姿には高貴な雰囲気を感じられないかもしれません。
- 苗の姿は鋭いドゲ
- ゴツゴツの凛々しい表情
だからです。
インテリアにするには?
見栄えが高貴ではないと言ってしまいましたが、苗を特徴的な鉢に植えるとインテリアとして活躍します。見栄えが格段に上がります。凛々しい表情のアガベ属の品種は鉢に工夫をすることで、その魅力を味わえます。
ですが、トゲがないアガベ属の品種もあります。それはそれで、柔らかい雰囲気が演出できます。どちらのテイストのアガベ属の品種がよいか選ぶことは、多肉のある生活を楽しむことです。
アガベ属は食品?
アガベ属の多肉植物が食品に使われるって知っていますか?これがわかる人はお酒好きですね。
多肉植物のアガベ属はテキーラの原料になります。お酒好きなら1度はやられたことがあるテキーラ。そうなのです、テキーラのボトルに描かれている植物がアガベ属の多肉植物です。
品種の名前は「アガベ・アスール・テキラーナ」です。テキーラが作られるので、その名前がつけられました。テキーラに使う部位は葉を切り落として茎の部分です。
茎を蒸して・・・蒸留してアルコールを抽出して・・・。となるそうですが、テキーラーの
作り方の記事ではないので、それは別の機会で。
ここでは、多肉植物がお酒に使われます。このことが驚きです。
アガベ属は食べると甘い?
茎の部分に糖分が含まれます。発見は偶然と言われていますが、茎を食べた人がいるんですね。びっくりです。
ということで、アガベ属の茎に糖分が含まれていることがわかったので、シロップに加工さされています。
多肉植物のアガベ属の育て方
悲しいことを伝えます。自宅で、100年に1度の開花を観察したり、テキーラとシロップを作ることは難しいと思います。ですが、育てるポイントを守れば、アガベ属の多肉植物を育てることができます。
- 日当たりをよくする
- 気温が0度以上の環境に置く
- 乾燥気味にする
高貴な多肉植物のアガベ属です。ゆっくりと育つアガベ属の多肉植物のある生活には、忍耐力を鍛えることですね。