多肉植物で寄せ植えを作ることができます。今回は、リトープス属を使った寄せ植えをするときのポイント4つを記事にします。
寄せ植えをかわいく長持ちさせるための5つのポイント
こちらのリトープス属の寄せ植えは錦玉園の園主である児玉さんの作品です。
錦玉園の児玉さんがどのようにこちらの寄せ植えを作ったのか、寄せ植えをするときのポイントは何かを記事にします。
実演の前に寄せ植えについて5つのポイントをお伝えします。
ポイント1:多肉植物選び
寄せ植えをする多肉植物を選ぶときには、
- 多肉植物の属
- 多肉植物の色
- 多肉植物の形状(サイズ)
の特徴を活かした寄せ植えが完成するようにしてみてください。
ポイント2:多肉植物の属
同じ属で寄せ植えをすると水やりのタイミングや置き場が同じになります。つまり管理が楽になり、多肉植物のよい状態が保てます。
生長する時期が異なる属の多肉植物で寄せ植えを作ってしまうと、水やりのタイミングも異なります。そうすると、寄せ植えのきれいな状態を保つことが難しくなります。
ポイント3:多肉植物の色
多肉植物には
- 葉の全体が赤くなる品種
- 常に緑色の品種
- 白と緑色の斑入りの品種
など色に種類があります。どのような色のイメージで寄せ植えを作るのかをイメージして作ることも大切です。
例えば、クリスマスの時期に寄せ植えを作る場合には、真っ赤に紅葉する品種である”火祭り”だけをクリスマス柄の鉢に入れる方法もあります。
ポイント4:多肉植物の形状(サイズ)
多肉植物の形状(サイズ)も豊富にあります。幹のように背が高くなる品種や垂れ下がって伸びていく品種などです。
多肉植物が生長してどのような形状(サイズ)になるのかをイメージして、寄せ植えにする品種を決めてください。
ポイント5:鉢選び
寄せ植えをしたい鉢を用意するときには、水はけのことを考えてください。多肉植物には高温多湿が苦手な品種が多くあります。
水はけの良し悪しは鉢の素材によって変わってきます。どのような素材の鉢の場合においても、鉢の底に穴があって水やりをしたときに水が、鉢の底から流れる状態になる鉢を選ぶことをおすすめします。
錦玉園の児玉さんによるリトープス属の寄せ植え実演と3つの匠の技
錦玉園の児玉さんにご協力をいただき、リトープス属の寄せ植えを実践してもらいました。
寄せ植えの鉢選び
錦玉園にて販売をしている、pots鉢を選びました。
児玉さんと鉢製作者さんとが”多肉植物の欲しがる鉢”をコンセプトにしてできた鉢です。そのため、多肉植物を植えるには適したサイズと素材でできています。
カウボーイ好きの児玉さんが選んだのはカウボーイハットの形をした鉢です。
寄せ植えにする苗選び
今回はリトープス属だけで寄せ植えをしました。リトープス属にはカラフルな品種があります。選んだ色は緑、紫、オレンジです。
匠の技:その1
”苗をつかむときにはお箸を使う”です。リトープス属は小さいため指でつまんで寄せ植えをすることは困難です。お箸を使うと細かい作業も簡単にできますし、小さな苗も持ちやすいです。
配置バランスを考える
苗のサイズと色が鉢にどのように入っていたら美しく見えるのかを考えます。配置のバランスが大切になります。寄せ植えとなると、欲張ってしまいたくさんぎゅうぎゅうに密集させたくなるかもしれません。
しかし、鉢の中で多肉植物は生長するので、その分の隙間を寄せ植えをつくる段階で残しておく必要があります。
あまり欲張らずに寄せ植えを作りましょう。
土を入れます
土を入れる時にもお箸が活躍します。苗と苗の間に土を入れる時にはお箸を使って少量ずつ土を入れていきます。
もしこの時に鉢の正面が間違えていたら、土を入れなおして正面を手前にしてやり直しましょう。
苗のバランスを調整します。
寄せ植えにする苗のサイズが異なると、苗が土に深く入りすぎてしまうことがあります。その時にもお箸が登場します。苗をお箸で持ち上げて土の上に配置します。
土をならす
すべての苗が鉢に入ったら、バランスや土の量を最終確認します。鉢をトントンとテーブルでたたいてまんべんなく土が入った状態になるよう整えます。土が入った後は化粧砂を入れます。化粧砂とは下の写真の白いものが該当します。
匠の技:その2
化粧砂を敷く際に2つ目の匠の技が出ました。化粧砂のサイズは小さいものを使いたいので、ふるいにかけました。
ふるいにかけたことで、より細かいサイズの化粧砂をしくことができるのです。
化粧砂の役割
化粧砂を土を入れる時と同じように隙間を埋めるようにするのは至難の業です。
化粧砂をかけるのは苗の上からで問題ないようです。
化粧砂が担う役割は、名前の通り化粧です。きれいな苗が黒い土に植えられているよりも、白い化粧砂に植えられているほうがより美しくきれいに見えます。女性がお化粧をするのと同じイメージです。
ただ、お化粧の意味だけではなく、苗の状態をよく保つための意味もあります。
化粧砂は土とは違い、軽石のような素材です。それを土と苗の間、苗と苗の間に入れることにより通気性をよくする役割も担っています。
化粧品で例えるのならば、日焼け止め入り化粧下地のような一石二鳥なものだと思いました。
最後の調整
苗の上に乗ってしまった化粧砂を息で吹き飛ばして、化粧砂の未調整をしたら完成です。
匠の技:その3
”多肉植物を愛しする優しいまなざし”これが匠の技の中で一番大きな意味をもっているのかもしれないと思った瞬間の写真です。