多肉植物の品種は多くあります。その多くある品種にはきちんと名前が付いています。
名前を付けることの大切さ
名は体を表すと言います。名前を聞いて、姿かたちが想像できると、たくさんある名前でも憶えやすいですよね。
まずは多肉植物に名前を付けるということについてお話をします。
名前を付ける意義
身近にあるもので名前がついていないものは、ほとんどなく、きちんと名前が付いています。名前というものはあって当たり前のような気がします。
その理由としては共通の任認識が持て、そのものを特定できるからではないでしょうか。
名前がないというのは存在そのものがないものだともとらえられてしまいます。アレ、コレ、ソレ・・・結果ドレ?いうコントのような会話になり、話がうまく進まないでしょう。
多肉植物の名前(品種)
多肉植物にも名前はもちろんあります。植物界では、名前ではなく、品種と難しく言うこともあります。
品種は販売されている時点で明記されています。
新たに誕生した交配種の名前は誰がつけているの?
多肉植物の種類は現在も増えてきています。その理由は、交配をして新たな品種を誕生させているからです。
その増えた品種に対して、名前を付けるのは誰なのでしょうか。それは、交配種を作出したご本人であることが多いです。しかし、作出したご本人が名前を付けることなく、だれかが名前を付けていることもあります。
名付けに関する現在の問題点
多肉植物の品種に関して、人間のように戸籍として管理しているということはありません。乱暴な言い方にはなりますが、言ってしまいます。名前を付けたもの、その名前をいち早く有名にしたもの勝ちのような雰囲気があるかもしれませんということです。
果たしてそのような雰囲気があることで、何も問題はないのでしょうか。次に多肉植物に名前を付けることに関しての問題点についてお話します。
新たにできた品種の名前を登録することや統括することがない
多肉植物に名前を付けたとしても、その名前を多肉植物を育てている人たちに発表することもなければ、申請をして名前を登録することもないのです。
そのため、新しく誕生した品種には作出した人が好きに自由に名前をつけることができるのです。
同じ品種に対して、いくつかの名前がある
この姿の苗は〇〇という名前、これとこの交配式でできた苗は〇〇という名前という明確なルールがありません。
またコレといった基準となる苗がなければ、どの名前を使ってよいのか判断をすることができないということもあります。そうなると、また別の名前をあたらにつけてしまったほうが手っ取り早いという考えになるのかもしれません。
そのため、同じ品種に対して、複数の名前が付いているということがあります。例えば、セダム属の黄麗と月の王子は同じ品種ですが、別の名前がついています。そして黄麗と月の王子とでは全く関連性が分からない名前になってしまってします。これでは多肉植物に詳しくない方が名前を聞いて同じ苗のことだと判断することは難しいです。
品種の前に形容詞が付くことがある
例えば、エケベリア属の品種に大型静夜と静夜があります。果たして大型とは何を基準に大きい小さいとなるのでしょうか。10センチ以上の苗のサイズがあれば大型に該当するのでしょうか?
大きい、小さいの判断は、多肉植物の姿が環境や季節によって変わってしまうため、断定が難しいということが関係しているかもしれません。
おそらく、生産者や育てている人の持っている苗の中で比較して大きい小さいを言っているのではないでしょうか。大きくなることは多肉植物を育てる環境によっても左右されることです。そのためAという地域では大きく生長するけれど、Bという地域では大きく生長しないということも考えられるとは思いませんか。
このことは色においても言えることです。同じ品種に対して、特白、黄斑などと品種の前につけることもあります。
サイズや色のほかにももっと誰基準に言っているのか判断があいまいなこともあります。それは”特美”という苗の様子についてです。特に美しい品種に”特美”とつけてしまうこともあります。
美しいという基準に関しては、何をもってして美しいのでしょうか。それは個々に好みがあり、美しいと思うものは違うはずではないでしょうか。
おそらくこのように品種の前に特白、特美、大型とつけた理由は、付けたほうが、高い値段でよく売れるからという理由ではないかと”たにある”は考えます。
品種が商標登録されている属もある
ハオルチア属においての話になりますが、ハオルチア属の品種の中には商標登録をされている品種がいくつもあります。その品種を無断で使用して苗を販売してしまうと、トラブルの原因になることもあります。
もし今後ご自身で増えた苗を販売しようとお考えになっている方がいらっしゃいましたら、ご注意ください。
最後に
名前と言えば、キラキラネームを思い出します。多肉植物界でのキラキラネームはハオルチア属に多きような気がします。ハオルチア属には、イナバウアーや面白い恋人と命名された品種があります。
イナバウアーはスケートでの技の一種ですし、面白い恋人は吉本興業が販売するお菓子の商品名です。
せっかくキラキラするのであれば、名前ではなく、パーティーでのキラキラのほうが楽しそうだとは思いませんか。